【プラモデル】塗装無しで合わせ目消しできる事を知ってしまった男。
2021年 05月 10日
・他の『プラモデル加工』記事一覧はコチラ!
・2022年『最新版合わせ目消し記事』を投稿しました!!
私『シャイニングハーツ』ってやった事は無いんですが
中学生か高校生のころ雑誌裏に広告が載っていたので知っていて、
その絵柄や衣装のエロティックさが思春期男子には激刺さりでして
『子供の頃ドキドキしたもの』として深く記憶に刻まれています(笑)
(とくにシャオメイというキャラのデザインが好きでした)
そんなエロティックな絵を描いていたのはエロゲなんかでも有名な
『Tony』というイラストレーターの方なんですが、
8月から展開が開始予定の美少女プラモ『ギルティプリンセス』が
なんかTonyっぽい雰囲気で良いなぁと思ったらまぁ本人でした(↓)
これお顔がTony味があって良いのもそうなんですが、
童話のお姫様というメルヘンなモチーフがカッコイイですし
やはりその意匠を落とし込んだ衣装設計も秀逸なんですよね…!
で、美少女プラモ自体は今までにも何体か作った事がある元々興味のある
ジャンルでもありますしギルティプリンセスが発売されたら集めちゃおう
かな~…と思った所で1つひっかかったんですよ(・・;)
コチラは過去に私が素組みした美少女プラモのお2人、
フレームアームズガールの『レティシア』と
フィギュアライズスタンダードの『アヤメ』です。
この2人、私の現在の技量のせいで正直『素組み以下』なんです( ゚Д゚)
安物な上に古いなまくらニッパーでカットしたせいでゲート跡がクッキリ残り、
パーツの合わせ目もガンプラ以上に生っぽい美少女プラモでは目立っています…。
正直今よりも小学生~高校生の頃の方がプラモデル制作に凝っていて
完成品の出来は上だったものを現在の私は
・時間をかけたくない
・作者の技量次第で完成品に差がでるくらいなら
テキトーに作った状態を平均的な物として記事にしたい
といった理由をつけて手間をかける事から逃げていたんですが、
ギルティプリンセスという具体的に欲しい美少女プラモの発生が
『平均以上にプラモデルを作れる人』に戻りたいという欲望を
久しぶりに掻き立ててきましてね…!!
そこで今回は
①初めてニッパーにお金をかけてみる
②人生中で成功した事が無い『合わせ目消し』を行う
という事をしてみたいと思います!
①に関してはそのままの意味で
今まで「ニッパーの違いが出来に関係するものか」と思っていたんですが、
いくらなんでも安物を使い続けてまたゲート跡がボロボロの美少女プラモが
誕生するくらいなら騙されたと思って一度『少し高い物』を使ってみようと
思いました。
②に関しても書いてある通りで
実はプラモに凝っていた小学生~高校生の頃に何度も合わせ目消しをしようと
試みつつ、今まで一度も成功した事が無かったんです( ゚Д゚)
しかも合わせ目消しってよほど凝っていないと手を出せないイメージで、
なんと言っても形状上で合わせ目を消した後に塗装して色も合わせないと
合わせ目って消えませんからね…と思うじゃないですか?
どうも今の理解力で久しぶりに色々調べてみたところ
『塗装無しでも合わせ目は消せる』事が分かったんですよね…!!
となると美少女プラモなんてガンプラ以上に合わせ目が無い方が良いですし、
これを機に今度こそ合わせ目消しを成功させたろうと思ったワケです!!
そうと決まれば道具カモォオオオン!
まずニッパーは
SGシリーズという物の『ゴッドハンド切れ味グレード3(1,320円)』、
店頭で良さそうな物をテキトーに選んだんですが後調べでどうも
コレが正解っぽい事が分かりました。
(ゴッドハンドが有名なシリーズで切れ味5がエグイんだとか)
他に合わせ目を消すための
・溶着タイプの接着剤(流し込み式)
・紙ヤスリ
生身じゃないメカ部分などに使いそうな
・スミ入れペン(ふき取りタイプ)
念の為の
・金属ヤスリ
となっています。
使用するキットはフレームアームズガールの『イノセンティア』!
先述の私が過去に組んだうちの1人『レティシア』とほぼ同じ物で、
イノセンティアを改良したものがレティシアというほど
仕様が近いものです。
道具や凝り具合が悪い状態で組んだものとほぼ同じ物で試した方が
後々『どれくらい違うか』を見比べやすくて良いかなぁと思ったのと、
中古店で他の美少女プラモの半額くらいだったので選びました。
(80%くらい後者理由が本命)
では作っていきます!
まずニッパーにお金をかけるのって重要なんだなぁと実感しました(笑)
上の写真は1,320円のニッパーで今まで通りカットしただけですが、
安物を使っていた時からは想像もつかなかったくらいキレイです( ゚Д゚)
言ってしまえば1,320円のニッパーも高い方ではないんですが、
やはり数百円の物とは違いますね。
この事実を知ってしまうとそのうち数千円のニッパーに手を出してしまいそうです…。
では合わせ目消しも実行していきましょう!
合わせ目消しの理論自体は簡単で
・溶着タイプの接着剤を消したい合わせ目の部分に塗る&流し込む
・溶着なので塗った部分のプラスチックは溶ける
・溶けた面同士をくっつける事で固まると1つになる
(つまり合わせ目は存在しない事になる)
・ヤスリで削って形を整えると合わせ目があるはずの場所から消える
という事です!
しかし何故か学生の頃はコレは一度も成功しませんでした(・・;)
溶かしすぎを恐れて接着剤を塗る量が少なすぎたか、
パーツをくっつける時の圧着具合が足りなかったか…でしょうか?
しかし今回こそは今までの失敗から学び成功させます!!
例えばコチラは胸の部分(↑)
無加工だと赤丸で囲った所に合わせ目が出来るため
合わさる面同士に接着剤を塗ってすこし溶かしたところでパーツをくっつけ、
接着剤(というか溶けたプラ?)がはみ出すくらいの力で圧着します…!!
今回は意地でも失敗したくなかったので、
上記の手順に加えてパーツをくっつけた上からも接着剤を塗ったりしました。
そんな感じで合わせ目消しが必要になるパーツ全てに
同じ処理を施しました!
途中から掴んだコツもありまして、
ほぼパーツが閉じきるくらいまで閉じていると見せかけつつ
ちょっと隙間が空いているくらいの感じにした合わせ目に
流し込みタイプの接着剤を流し込むとなかなか効果的でした。
ここまでやると乾燥するまで手を出せないので、
合わせ目消し以外の事をします!
まずパーティングラインを消しちゃいましょう!
これは『合わせ目』とは違い
1つのパーツなのに製造の過程で合わせ目のような薄い線が
発生しているもので、紙ヤスリなんかで簡単に消せます。
赤丸の部分のパーティングラインが消えたのが
写真でも伝わるでしょうか?
そんなこんな処理を施したり夕食を挟んだりして数時間経ち、
本当は半日~丸1日くらい待った方が良いのかな~と思いつつ
なんかイケそうだったので合わせ目消しの続きを敢行しちゃう
事にしました(おい)
上の写真はフトモモの部分。
赤丸で囲った部分が合わせ目で、
先述の溶着の手順を既に行ってあります。
ここをヤスリで削って形を整えると理論上は合わせ目が消えるんですが、
何度も言っているように今まで一度も成功した事がありません…。
そもそも今みたいにせっかちに次の工程を行おうとするせい説もありますが、
もう止まらないのでヤスっちゃいましょう(おい)
あ、完全に成功しましたねコレ!!!
ヤスる前と写真を見比べていただくと一目瞭然化と思いますが、
あるべき場所から完全に合わせ目が消えて滑らかなフトモモに
なっています!
コイツは良いやという事で溶着済みの全パーツにヤスリがけを行いましたが
ほぼ全て成功しました(『ほぼ』の意味については後述します)
で、この一度目のヤスリがけを行うまで手を出せないパーツがあったのを
このタイミングで組みつつ同じように溶着。
今度はソレを待っている間にスミ入れをしちゃいましょう!
スミ入れを行うのは肌ではないかつソレが必要そうな部分のみ。
いま組んでるイノセンティアだと銅の部分や
所々に点在するメカニカルな部分だけですね。
合わせ目消しと違ってスミ入れは失敗のしようが無く、
スミ入れしたいモールドにスミが入るように専用ペンでペイントしつつ
ティッシュ等でソレを拭き取ると『モールドにだけスミが入った状態』
となりデザインがクッキリするといったものです。
一応画像を置いておくとこんな感じですね(↓)
そんなこんな
この作業は接着剤の乾燥なども込みで何日かかかるかな~
と思っていたんですが、なんと一晩で終わりました(早)
こうして『久しぶりにちゃんと完成させたプラモデル』である
イノセンティアがコチラ!!
たぶんイノセンティアの写真だけ見せられても
あまり「どこがどう変わったのか」分からないですよね(・・;)
劣悪な状況で組んでしまったレティシアと比較していきましょう!
まず胸部周辺。
本来は肩というか鎖骨上部に合わせ目が出来るのを
完全に消す事に成功しています!
また腋の下にもパックリ合わせ目が出来るんですが、
これは脇腹近くの合わせ目は消す事が出来たものの
腋の直下は完全には消えませんでした…。
消えなかった部分は気持ち他の部分よりも合わせ目が大きく、
紙ヤスリで力を加えて削りにくい場所であった事が敗因かと
思いますorz
しかし幸い腋の直下はそこまで目立たない部位である事と、
人体構造上はその合わせ目が横乳みたいな部分にあたるんじゃないか
という事で合わせ目がそこまで目立っていない…ですよね(笑)
続いて肩~二の腕~前腕。
肩はかなり小さいパーツな上に合わせ目が発生するヵ所も極小で、
逆にそんな細かな場所の合わせ目消しが上手くいくか心配でしたが
しっっっかり消えました!
また前腕は合わせ目が非常に目立つ部分ですが
パーツの面積が広い分処理はしやすく
縦線に関してはキレイに消す事が出来たと思います!
しかし『縦線に関しては』で、手首の腕時計を巻くような位置に
横に合わせ目が残っているのがお分かりいただけるでしょうか?
実はこの前腕は同じ大きさのパーツ同士を合わせるモナカ式ではなく
前腕外側にあたる方のパーツが手首まで一体成型なのに対し
前腕内側にあたる方のパーツは手首に相当するヵ所は存在しない、
要はテトリスに例えると
①縦3ブロック×横3ブロックのL字ブロック(前腕外側)
に
②2ブロック×2ブロックの田字ブロック(前腕内側)
でフタをするような構成なんです…!
それによってL字の合わせ目が発生してしまう物の
縦方向だけ上手く消せて横方向は上手く消せなかった
という事です。
(横方向に出来る合わせ目は隙間が広く深い事が原因かと思います)
続いて腰~フトモモ。
コチラは腰の横や太ももの外側&内側に出来る合わせ目が
完全に消えている事を写真だけでもお分かりいただけるかと思います!
フトモモの合わせ目はあるか無いかでかなり見栄えが違うので
今後いかに美少女プラモをスピード重視で作る事になっても
ココだけは手を抜けないんじゃないかなぁと思います(笑)
最後に脚全体。
フトモモが横(外側と内側)に合わせ目が出来るのに対し
その下からはずっと縦に合わせ目が出来てしまうんですが、
コチラもズラーーーっと消す事に成功しました!
2パーツ構成のヒザ関節も合わせ目が出来るヵ所な上に、
そのヒザ関節を上も下も横から挟む事で長い脚になっているので
・ヒザ関節の溶着→ヤスリがけ
・上記手順が終わってから次の組み立て
と段階を踏んで作業を行う事になりました。
また、足首の部分に『先述の手首』と同じ横線が発生し
同様に消せていないので私の解決すべき課題となりました。
という事で以上が合わせ目が消せたヵ所&消せなかったヵ所の
ご報告だったんですが…
ここで復習も兼ねて、
見比べて落とす『悪い見本』として使ってしまった
レティシアにもイノセンティア同様の加工を施す事にしました!
要は
・合わせ目消し
・スミ入れ
ですね。
一度素組みした物をバラして溶着するのって大変なんじゃないか
と思っていたんですが、案外あっさりバラバラに出来ました(笑)
あとは先程のイノセンティアと同じ事をすれば完成なんですが…。
手首&足首に出来る『消えない合わせ目』は健在…!
ここで私、謎の吹っ切れが発動しまして
コレを消すのは今後の課題ではなくココで片付けたろうと勢い付きました(笑)
まず金属皿に消したい合わせ目がある場所と同じ
成形色の小さいプラスチック、
即ち『ランナーの一部』を取り出します!
ここに…
溶着タイプの接着剤を少量加えます!!
何をやっているのかと言うと、
合わせ目の隙間が大きく溶着しても埋まらないなら
ここで溶かした同じ色の液状プラスチックを作って
合わせ目に塗っちゃおうというヤツです(ヤバイ)
溶けた同じ色のプラスチックを
爪楊枝で合わせ目を埋めるように盛ったら準備完了です…!
一晩寝かせて完全に乾燥させます。
で、翌日それをヤスって形を整えた物がコチラ(↑)
消せなかった合わせ目が
今度こそ完全に消えました…!!
やや、どうやら私は小学生の頃からの祈願である
『合わせ目を消せる人』になれたようです!!
という事で以上、
子供の頃ガンプラでやっていた時は延々出来なかったのに
大人になって美少女相手なら合わせ目消しが出来た男の記事でしたm(__)m
今度今持てる技術でまたガンプラも作ってみたいなぁとも思っています!
工具をホームセンターで買うようになってからが真のスタートだ!(老害)
ただ180番くらいの粗すぎる紙ヤスリは持っておいた方が本当にはかどりますよ。
ニッパー(タミヤ製2000円)の使用は・・・サクラギアを組んだ時以来でしょうか。なんにせよ、今流行りの美少女プラモデルは勿論、HGのガンプラすらまともに組んでいなくて久しいんですよ、自分(^^;
自分はアッシュ・クリムゾン(K.O.F)の如く『極度の面倒臭がり屋』なモノなんで、プラモデル系を組む時は、基本的に素組みとシール貼りオンリーだったりします。まぁ、完全にというわけではなく、
①ガンダム顔の『への字』部分だけには拘ってスミ入れをする
②ニッパーで切り取ったパーツのゲート跡をリアルタッチマーカーを使って極力目立ち難くする
くらいのことはしていますね(ボビー誌の簡単入門より)。
自分の場合、HGクラスですら上記の軽作業込みな素組みで軽く2時間以上は費やしてしまうくらいには速度が遅いんで、今回の記事や他所のホビーブログ等で紹介されている方法に費やす時間とかは全くなかったりするんですよ(--;
やっても一人だけじゃ、多分途中で頓挫するんじゃないかな・・・ボヤいてすみませんw
ちなみに美少女プラではありませんが、武装神姫達を10体ほど所持してますね。
今や懐かしいOVA「moon angel」のOPを再現したいという、ただそれだけの為に買い揃えた形です。
・・・にも拘らず、こういう完成品ですら色々面倒臭がり屋故に未だ未使用なのが殆どという(笑)
実は買い足しの紙ヤスリなんかはホームセンターの大きくて安い物を使用しているんですが、まだ工具をホームセンターで調達する域には達していませんでした(笑)
そしてそんな紙ヤスリですがたしかに模型店に置いてあるくらいの物だと優しすぎるというかなかなか削れず、今回の記事で言う所の『プラが溶けて合わせ目が消えている場所』に到達するのも一苦労だったりしたので、荒すぎる紙ヤスリも是非用意させていただこうと思います!!
スミ入れって『どこかやり始めたら全身やらないとダメな気がして面倒』みたいなフシがありましたが、言われてみたら顔の一部分といったような目立つかつそこだけスミ入れしても他と整合性が保てそうな部分だけ行うというのは大いにアリな気がしてきました!
また凄い偶然なんですがリアルタッチマーカーでゲート跡が目立たなくなるという話を正に最近知ったところでして、今後ゲート跡がよほど目立つ物に直面した時に実践してみたいと思っていました!!
そして武装神姫も懐かしいですね(笑)
なんだかんだ現在の美少女プラモ的な『良く動く戦う美少女フィギュア』みたいなのの源流って武装神姫ではないでしょうか?