中古で探せ!べたべたフィギュア選手権
2020年 10月 13日
これ若い人には伝わらないというか経験が無いかもですが、
買ってから15年とか20年とか経ったフィギュアって
信じられないくらい『ベタベタ』になるのをご存じですか?
『多少ベタつく』とかそういう次元じゃないんです、
表面に油でも塗ったのかってくらいベタつくんです…!
長年このベタベタってどういう現象なんだろうと思いつつ
生きてきたんですが、この前ついに気になって調べました(笑)
どうやらフィギュア成形時に混ぜられて素材を柔らかくする
『可塑剤(かそざい)』という物が長い時間を経て気化すると
ベタベタになるらしく、密閉や暗所がそうなりやすいようです。
(対処法としては中性洗剤で洗うのが良いそうです)
…で!
今回ワタクシその『ベタベタ』が逆に愛おしく感じたというか、
ベタベタ=思い出深い物みたいなシナプスが繋がってしまって
ベタベタするフィギュアがむしろ欲しくなったんですよね(大丈夫か)
そこで敢行しました!!
中古で探せ、べたべたフィギュア選手権!!
ルールは簡単、
地元の中古店で袋越しにベタベタしそうなフィギュアを選んで来て
実際に触って最もベタベタしていたフィギュアが優勝となります!!
エントリーナンバー1、
ヒーローフィギュア代表『仮面ライダーG3』!!
安価な仮面ライダーフィギュアの裸売りが並ぶコーナーで
袋越しに目で見てベタついてそうな物を選んだ結果
このチョイスとなりました。
番組の放送(商品の製造)が約20年前であろう事から
かなりのベタベタを期待できます。
袋から出して触ってみましょう。
…おや!?
見た目ほどベタついてはいない( ゚Д゚)
決してサラサラではありませんし
新品の頃とは手触りが違うであろう事が伺える程度には
可塑剤の気化の予兆は感じるんですが、まだ状態が良いですね…。
これは現在のツヤ消し塗装技術に目が慣れすぎた結果
この頃の光沢のあるレトロ感漂う素材感を忘れてしまい、
見た目で可塑剤の気化によるベタつきが起こっていると
勘違いしてしまったような気がします!
状態が良いとはいえ多少のベタつきはあったという事で
べたべた度は☆5MAX中『☆3』としましょう!
エントリーナンバー2、
怪人フィギュア代表『ズ・バヅー・バ』!!
こちらも安価な裸売りフィギュアが並ぶコーナーより参戦、
見た目のベタベタ感は今回の参加者の中では随一ですね。
G3同様に約20年前の物であろう事から期待が高まる一方で、
先程のようなフェイクの可能性も浮上している今
かなり怪しいジョーカーのようなカードです。
袋から出して触ってみましょう。
あ!!!
来た来た来たぁあああ!!!
めっっっちゃベタベタしてますコレ!!!
可塑剤キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
全身触ってみましたが、
どうやらマントや局部を覆う布などの薄い色の部分が
かなり気化が進んでいて文句なしのベタベタさになっています。
これが満点じゃなくてどうするというレベルなので
文句なしの『☆5』とします!
エントリーナンバー3、
怪獣フィギュア代表『ゴジラ(1998)』!!
可塑剤の気化が物凄い傾向にある古いガシャポンフィギュアの中でも、
理屈は分かりませんが怪獣フィギュアがとくにソレがエグイ気がします。
そんな怪獣フィギュアの裸売りが並ぶコーナーを漁り、
袋越しに最もベタベタしてそうな物を選んだ結果
この選択となりました。
しかも可塑剤の気化が進みやすい条件の1つ『密閉』を
完全に満たしている唯一の参加者(※)なので期待大です…!
(※ゴジラ1998は袋を開けて組み立てられた事が一度も無い新品の状態)
袋から出して触ってみましょう。
…え?
…サラッッッサラですわ(・・;)
G3の時みたいな『一応のベタつき予備軍』みたいな感じさえありません。
となると見た目のベタベタ感というか光沢感は
ゴジラ1998の質感を精巧に表現したハイレベルな方の光沢でしたか…!
たしかに時代が時代なのでパーツ分解のノウハウはアレですが、
組み上がったプロポーションとか普通に良い感じですしねorz
全然ベタついていないという事で
最も低いランクの『☆1』ですねコレは…。
エントリーナンバー4、
ロボットフィギュア代表『鉄人28号』!!
ロボットもガシャポンのHGシリーズなんかが盛んですからね、
裸売りコーナーを物色すればベタベタしてそうな物が出てきます。
そんな感じで選ばれたのがコチラなわけですが、
袋越しの時点では今回の参加者の中で一二を争う程にベタって見えます。
袋から出して触ってみましょう。
ん~、ベタベタと言うより『ツルツル』と言いましょうか?
まず『サラサラ』ではないです、
かと言って絶対に『ベタベタ』という表現でもないです(・・;)
例えばサラサラなフィギュアの表面に指を少し強めに押し当てながら
動かすと僅かに『サラ~』っと音がしますし、同じようにベタベタな
物にそれをすると『音を立てずにヌルヌルする』わけですが、
この鉄人の場合はソレが『クククッ』みたいな…。
端的に換言すると『ゴジラ以上、G3未満』という事で
ランクも上記2つの間の『☆2』ですね。
エントリーナンバー5、
美少女フィギュア代表『バレッタ』!!
格闘ゲームのヴァンパイアに登場するキャラクターなんですが
この姿はいつもの彼女ではなく、主人公に相当するデミトリの
『ミッドナイトブリス』という技を受けた状態となっています。
ミッドナイトブリスは敵が男性キャラクターなら女性の姿に、
女性キャラクターなら普段と違った姿に変える技です。
以上、フィギュアのベタベタ感には何の関係も無い解説でした。
(発売が2004年頃なはずなので年代的には期待大です)
袋から出して触ってみましょう。
これは…ジラ程ではないですが
言い表すなら『サラサラ』ですね(・・;)
ジラ程ではないと言っても『物の質の差』と言いましょうか、
多分ガシャポンより少しお高めの箱に入った商品だったと思うんですが
だとすると元々がこういう手触りの素材だったと推測されるので
このバレッタかなり状態が良いかもしれません…。
という事でランクは『☆1』となります( ゚Д゚)
余談ですがこのバレッタ、スカートの表情を
正面から見ただけでも察しがつくかもしれませんが
後ろから見ると『凄い』ので是非見てみて下さい(笑)
以上、全参加者の査定が終了したところでランクは
①★★★☆☆仮面ライダーG3
②★★★★★ズ・バヅー・バ
③★☆☆☆☆ゴジラ(1998)
④★★☆☆☆太陽の使者 鉄人28号
⑤★☆☆☆☆バレッタ(ミッドナイトブリス)
となりましたので
優勝はズ・バヅー・バとなりました!!
おめでとう!!
(もちろん楽しんだので後悔はしていませんが)
とうとうフィギュアの闇の部分(笑)に触れてしまいましたね
妖怪ベタベタの仕業であるこのベタつき、これ一概に古ければベタベタに取り憑かれやすいとかでなく言われるように保管方法なんかでも違ってくるみたいですねー
このベタつき、ねんどろいどでも結構ありまして
そんな時は、
この方法ネットでも紹介されてますが、食器洗い洗剤をブチ込んだ水にパーツ単位までバラした ねんどろを浸けとくと割と楽に落ちます
ベタつき具合にもよりますが適当に調合した(自分は大体水8に対して洗剤2ぐらいの割合でやってます)洗剤水に丸1日くらい浸けとけばOKだと思います
ねんどろとかはまだいいんだけど問題は怪獣なんかのソフビ
ベタつき落としに関しては同じ方法が使えますが、ほらアレがあるじゃないですか“タグ”
とまあこのベタつきに関しては色々あって語っても語りきれない闇の部分なので今回はこのへんで
今度妖怪ポストに手紙出して鬼太郎にベタベタを退治してもらおうと思います(おい)
なにせ「ソフビをシンナーに漬けて可塑剤を抜くと縮む」という現象を発見したのはこの私ですからね。
環境庁によってフタル酸系可塑剤が環境ホルモンの疑いがあると発表されたのが1998年(現在は疑いは晴らされたそうですが)。
PVCを使った玩具はこの頃あわてて可塑剤を非フタル酸系に変え、ガシャポンのミニブックなんかでもしつこくこれを強調していました。
で、ベタつくガシャポンってだいたいこの頃のなんですよね。なんか関係あるんじゃないかと・・・。つまり、それ以上古いとあまりべたつきません。
また、素材がクリアのもの、塗装が銀のものが酷い傾向があります。
クリアは無塗装でもベタつくけど、それ以外は染み出した可塑剤が塗装を侵してはじめてベトつき出す、ような気がします。クリア以外で無塗装の部分がべとついているのを見たことが無いです。
ぺたつくといっても一概に可塑剤の染み出しのためとは限らず、今回の例では鉄人はたぶん単に塗料の質の問題かと思います。
あとバレッタだけがバンダイではなくユージンの製品ですが、なぜかユージン製品ではこの問題を見たことがないですね。
ベタつきが愛おしいと思えるような物(?)ならまだしも、たしかに女の子フィギュアがベタついているのは嫌なので中古でそういったフィギュアに当たってしまったら『水8:洗剤2』戦法を使ってみようと思います!!
そして紙のタグが付いているようなのは厄介そうですね(・・;)
そういったどうしようも無さそうな時はとりあえず私も妖怪ポスt(略)
実は私はブログ等のネット活動を始める前(中学~高校生時代)ソフビの改造やソレをやっている人の記事を見るのにハマっていた時期があり、当時まだ『誰でもインターネットを利用している』という時代ではなかった中で『フィギュア改造ブログ(サイト)』をやっていた数少ない猛者たちのページを毎日のように巡回して楽しんでいました。
その中に『掲示板でシンナーに漬けるとソフビが縮むと聞いてやってみた』という方が居たのを覚えているんですが、もしやその辺りにいらっしゃったでしょうか!?
(そのサイトでは城戸真司の指人形を縮めていた気がします)
そして素材、会社、年代によってベタつく物とベタつかない物があるとは知りませんでした…!
たしかにレンジマンがよくユージンの古いフィギュアを買っていますが、ベタついてそうと思った事がありません(笑)
城戸真司じゃなくて乾巧だと思いますが、まさにそれが私ですw
(サイト主様ではなくその写真提供した方)
気になって調べたんですがたしかに城戸真司ではなく乾巧で、当時メチャクチャ見ていたサイトの印象に残っていた画像で間違いありませんでした!!
こういう偶然ってあるんですね(笑)
確認させていただいたのですが『帰化』は間違いで『気化』が正しいという事でした…!
変換で『帰化』が最初に出る事と、物質の状態が変化する事が『自然な状態に戻る(帰る)』という意味で帰化という漢字なのかなぁと完全に勘違いしていました( ゚Д゚)
記事内の間違った部分も修正できるところから修正させていただこうと思います!
なんと真逆で、乾燥肌でサラサラだったりします。