アニメ『ひそねとまそたん』を一気見した感想
2018年 10月 06日
アニメ『ひそねとまそたん』を一気見したので
長々と感想を書いていこうと思います!
【大体こんな話でした】
わりとあっさり重要な事も書いているので
この先は超ネタバレ注意です。
大昔から日本には『変態飛翔生体(OTF)』というドランゴンが棲んでいて
その時代に合わせた物に擬態させて姿を隠し管理していました。
現在は航空自衛隊が戦闘機に擬態させ
岐阜基地、築城基地、入間基地、三沢基地に1体ずつ配備していて
岐阜基地所属の主人公『甘粕ひそね』が『まそたん』に選ばれて
『Dパイ(ドラゴンパイロット)』となり奮闘する物語です。
日々の訓練の中でひそねがパートナーのまそたんやライバルの名緒、
整備士の小此木や岐阜基地の男連中、築城基地の星野や
入間基地の日登美や三沢基地の絹番との信頼関係を築いていきながら
上層部の真の目的が、74年ごとに目覚める超大型変態飛翔生体『ミタツ様』を
次の眠りにつく場所へ導く任務『マツリゴト』の成功であるが明かされそれに挑みます。
ゆっくり移動するミタツ様について三日三晩飛行を続ける必要があり
それを成功させるために厳しい訓練が行われたり、Dパイが恋をすると
OTFに搭乗不可能になってしまうのにひそねが小此木に恋をしてしまったり、
マツリゴトには生贄が必要な事を知り困惑したりといった問題を乗り越えて
最終的に生贄なしでマツリゴトを成功させるのでした(完)
【感想】
『戦闘機』に『変形』する『ドラゴン』という、私が好きな物を色々混ぜて
出来上がったようなOTFという存在に惹かれて観賞するに至ったんですが
それら『戦い』を連想させる要素がてんこ盛りにも関らず実は
何とも戦っていないというのがこのアニメの特筆する特徴だと思いますね!
本筋が戦いだと、どんなに斬新な内容でも最終的には
勝つか負けるかの二択の結末に絞られてしまうんですが
『マツリゴト』という任務の成功を目標に掲げる事で
①普通にマツリゴトが成功する
②何かあってマツリゴトが失敗するも結果よしとなる(ミタツ様がそんなに怒らない的な)
③何かあってマツリゴトが失敗しバッドエンドとなる
④マツリゴトの遂行を断念しミタツ様を倒そうという方針になる
と、考えられる結末をパッと並べるだけでもこんなに可能性が広がります!
生贄の話が出たあたりで「これミタツ様を倒す方針になるのでは?」
とは本気で考えましたからね(笑)
そして作品の雰囲気も良い!
序盤はミリタリー要素の描写がリアルで、本当に自衛隊を見学してるようで
楽しかったですし、後半新たに加わってきた宗教要素も妙な説得力があって
フィクションの部分も現実かのような感覚で最後まで観てしまいました。
宮内庁責任者の飯干が実在する銘菓を作中で何種類も買って食べてたり
あけみのDパイの絹番が本当にそのものの『キングダム(漫画)』を読んでたりといった
細かいディテールも作品の良い雰囲気作りに一役買ってたと思います、本当に好き!
雰囲気という事で言うと
実は私、冷静に考えると「まだ泣くの早くない?」と思うようなシーンで
何回か涙を流しておりまして、これもひとえにこのアニメの雰囲気作りが
上手かったからかなぁと。
最初に泣いたのが1話なんですよ(早)
まそたんがドラゴンから戦闘機に変形するシーンなんですが
TwitterやYouTubeでそのシーンだけを見かけてた時点では
「変形こってるなぁ~」「かっこいいなぁ~」と思ったくらいだったんですが
1話をまるまる観つつあのシーンに到達したらよく分からないけど感動したんですよね…。
あと泣けたのは6話ですね、まぁこれは順当な涙だと思いますけどね!
4話からずっとやってた『戦闘機ではなくドラゴンというのが気に入らない星野』と
『そんな星野のために戦闘機形態を維持して放熱出来ないため限界寸前なノーマ』の
一連の話が完結する「ノーマ!」と名前を呼ぶシーン、名シーンでしたね。
OTFに搭乗する事でしか自身のアイデンティティを見出せない、いわゆる
『心に隙間がある人間』しかOTFは選んでくれないという設定のおかげで
登場人物と視聴者が近い位置にいられるのも良かったです。
普通だったら『ドラゴンに搭乗する人』なんて凄すぎて
「それに比べて自分は…」と思えて精神的ダメージを受けるところなんですが
見事にそのダメージを回避してきたなぁと(同じ理由でガンダムもオールドタイプ派)
この設定の発展形が『恋をする⇢心の隙間がOTF以外で埋まる』事で
ドラゴンに搭乗不能となる『吻合』なんですが、この事について考えてみると
色々と面白い事に気がついたので、後述の『考察コーナー』の題材にします!
ところで、手乗りサイズのOTFのプラモかフィギュアみたいなものが
商品化決定とされているのも非常に興味深いのですが…!!
変形しなくても買うと思いますし
可動しなくても買うと思います(笑)
『商品化決定!』の文字と一緒に無彩色品が展示されていたのはまそたんとノーマでしたが、
よくTwitterでフトモモの試作品みたいな画像も流れてくるのでコレも決定と見て良いんでしょうか?
あけみだけ一切画像を見かけないのが怖いんですよね、
正直1番立体化が難しそうなデザインしてますしね(・・;)
ただ私、青森在住の身としては三沢基地所属のあけみは
是非この手に収めたいという思いがありまして、何卒あけみを立体化してほしい…!!
【需要の無さそうな考察コーナー】
この記事中でも既に何度か言っているんですが、Dパイが恋をすると
OTFが『吻合』という現象を起こして乗せてくれなくなります。
(簡単に言うとドラゴンの嫉妬)
自分に乗る事でようやくアイデンティティを見出せる者を
『選んでから乗せる』ので、臭いか何かで分かるor心を読めるんだと思いますが
アニメ本編には「じゃあアレはどうなの?」というシーンがいくつかあるんです…!
まずフトモモのパートナー日登美、よく食べる尾長を見て
明らかに好感を示す意味合いで頬を赤くしているシーンがあり
最終回でも「尾長に聞かれたら番号を教えるけどね~」という
完全に恋をしていると言っていいゾーンに入っていたと思うんですよね。
でもこの後フトモモに乗って入間基地に帰ったんでしょうから
この事から察するに「恋かなぁ~どうかなぁ~」くらいの気持ちでは
OTFは吻合を起こさないんだろうなぁと結論づけておく事にします(最初から考察に根拠が無い)
でもですよ?
星野のは言い逃れできないんですよ!!
星野の場合は作中で一度財投に恋をして吻合が起きています、それを
財投がわざと最低な方法でフッたので恋から覚めて再びノーマに搭乗
できたんですが…最終回で財投がわざとそうした事を上層部から聞いた星野は
当然また財投に好意を寄せ、完全にイイ感じになってましたよね。
という事はこの直後ノーマが吻合を起こした可能性が非常に高いんですが
この時星野は「考えとく」とわざとらしく言っていたんですよ、これ日登美の法則ですわ!
「どう見ても恋してるじゃん!」という状態も「どうかなぁ~」というスタンスに
しておく事で吻合を回避する高等テクニックである日登美の法則ですわ!
もしくは「他の人も好きだけど出会いのきっかけになったまそたんが1番好きだから!」
というひそねの法則を使ったのかもしれません。
ひそねの法則は日登美の法則に比べて
Dパイを長く続けられるというメリットがあります。
もしくは、本当に上記の法則をどれも使わずに
Dパイを引退するというフォレストと同じ道を選んだ可能性もありますが
正直6話を観せられた後だと星野にはそうしてほしくないという気持ちが
ありますね(笑)
最もキレイなのは
・日登美の法則でノーマと組み続ける
・数年後に星野はDパイを引退、本物の戦闘機のパイロットとなる
(ここから財投との交際or結婚生活スタート)
・まそたんとフォレストのように
引退後もノーマと星野は仲はいい
という結末でしょうか?
そして
この考察を書いていて気がついたんですが、名緒がまそたんに
乗れなかったのって完全にスーツのおじさんに恋してるからですやん…!
吻合の話が出てくる前から恋してたかつ、名緒の恋って
ギャグ調に描かれていたのでまっっったく気がつきませんでした(・・;)
という事で、以上が私の考察というか恋バナでした。
変な法則を沢山生み出して申し訳ありませんでしたm(__)m
このアニメは色んな人に観てもらいたいなぁと思いました。
そして記事投降の間隔が開いた上に、2回連続でアニメ一気見の感想記事になってますが、決して感想しか投稿しなくなったわけじゃないですからね…!